新・深大寺のひとこと日記

男の着物とお仕事とお楽しみの記録です。ホームページはhttp://otokonokimono.style.coocan.jp/

糊抜き

またしても大人買いしてしまった、木綿の絣。

生機が9反。これを糊抜きしないと。「湯通し」ではなくて「糊抜き」。ネットで調べたら、そんなことをやってくれるところはない。悉皆屋さんに尋ねても「お役に立てず、申し訳ありません」の返事しかもらえず。知り合いの染め物業界人に尋ねたら、「木綿はやったことがないので・・・」。そうなのだ。絹であれば、お江戸にも工場はある。木綿も基本同じでありそうだけど、経験のないことをお金を取ってお客様へ対応するのは、商売人にはできないのだ。静岡とか栃木とかの木綿の産地であれば、もしかしたら対応してくれる工場はあるのかも!?遠い・・・(-o-;

ということで、自分でやる。まずは、風呂桶に水を張って一晩とっぷ~ん!これだけで落ちる汚れや染料をまず落とす。

反物を取り出した残りの水!こんなに落ちる。

ここからが大変。60度のお湯50リットルに、酵素500CC入れて(バケツ15リットルとハーフドラム缶35リットルに分けて)2時間。

20分に一度、よくまぜる。

2時間後、取り出すとお湯は真っ黒・・・・

最後にお湯に浸けて、一晩おく。

広い物干し場所で干して乾かして・・・

アイロンで一反ずつ、しわを伸ばして、(けっこう、至福のひととき)

糊が抜かれて、ふっくら、やわらかくなったぞ!(普通は、この状態でお店に並ぶのだ)

売る方も、買う方も、アウトローな「絣好き人間」に違いない(^^;